化け猫の屋形 Ⅰ
どもー。本作品の作者声劇団体オーナーのぬこです。
今回は、この台本の閲読いただきありがとうございます。
台本は、粗筋を書き記したものとなります。
つまり言葉の変更。アドリブの追加等ご自由にしてください。
ですが、これはあくまで台本。次の台詞を読まれる方への配慮は行ってくださいな。
アドリブが原因で、声劇が止まったりなどがある場合はそれなりの対応を考えておりますので。
一言でまとめますとみんなが楽しんで演じていただけることが私の喜びです。
では、どうぞお楽しみを。
オーナー
受付嬢
店員1 シェーン・アスモ(美)
店員2 ゴルト・アモン(金)
お客
効果音:鈴の音.扉の音.金銭欲の音
↓ここから本編です。↓
シェ:また一人来た。今度は、どんな子なのかしら、
素直な子だと扱いやすいのだけど。
受:いらしゃいませ。化け猫の屋形
へようこそ。
ここは、日頃の鬱憤や不満に対する欲求が具現化する場所となります。
一言でいいますと、望みが現れる場所となります。
客:望みが、叶うのですか?
受:いいえ、現れるのです。
あ、オーナー、お客様がいらしゃいましたよ。
オ:よくこられました。お客様!
私、化け猫の屋形のオーナーをやっております。ぬこと申します。
皆からは、オーナーやぬことよばれております。以後お見知りおきを。
客:はぁあ。
オ:この屋形のことはどこまでご存じですか?
客:夢が叶うと聞いてきたのですが。
オ:あぁ、なるほど。その噂は少し誤弊があります。
ここでは、その望みが形となり現れるのです。
大金持ちになりたいのなら。現金や宝石が。
殺したいほど、許せない人がいるなら。その人物と殺戮道具が。
といいますように、あなたの望むものが必ず現れます。
あ、私共はその対価として、貴方より何か一部をいただきます。
戴く基準ですが、あ。長々と説明聞くのは退屈ですよね。
申し訳ない。では、手始めに一つ望んでみますか?
客:望む?
オ:はい!どのようなことでも構いません。
例えば、喉乾いておりませんか?
客:あ、そういえば少し...。
オ:飲みたいものを、イメージしてください。
客:え!あ、はい。
(se 鈴音)
オ:はいどうぞ。
客:え。ほんとに出てきた。
ありがとうございます。
今、鈴がなったような。
オ:それは、望みが現れた印です。
では、あなたより髪の毛を1本戴きますね。
はい。これで、取引は成立です。
このように、我が屋形では、望むものが現れます。
ご理解いただけましたか?
客:はい。
これって本当に何でも出てくるのですか?
オ:はい。存在の有無は関係ありません。
ましては、実際に存在しているものを増やしたり、
消すことも可能です。また、この屋形内であればどこでも、
望みは具現化いたします。
では、お楽しみを。
客:望みか、どんなことでも叶うだろ。
何から、やってやろうか。
シェ:お客様。失礼ですが、お召し物が汚れておりますよ。
私では、そんな身なりで、出歩けませんわ。では。
客:なんだ、あの店員...。にしても綺麗な人だったな。
名前聞いとけば、よかった。そうだ、望みが叶うならあの人に
また会うとかもできるのかな。あ、服装。注意されたんだった、
どうしよ。望めばいいのか!
コホン、僕にカッコイイ服装を!!
(se 鈴音)
客:すごいな、ほんとに変わった。
よし、なら次は、僕をイケメンにしてください。
(se 鈴音)
客:これが、僕...。
これなら、あの人と釣り合う。
よし、さっき女の人を僕の目の前に。
(se 鈴音)
シェ:!!...ここは、。
客:あのさっきは、ご指摘ありがとうございました。
僕、○○といいます。あなたのお名前教えてくださいませんか?
シェ:失礼ですが、あなたは、どなたでしょうか?
客:あ、服装のご指摘を先ほど受けたものです。
シェ:あー。確かに声は、同じね。
もしかして、屋形に頼んだのかしら。
客:はい。ご指摘いただいて、すぐに望みました。
え~と。
シェ:私は、この屋形で一店員をしている。シェーンよ。
さっきは、ほんとごめんなさいね。見違えたわ。
客:よかった、あなたの為に頑張った甲斐がありました。
シェ:でも、残念。あなたは、望みすぎたわ。
このままだと、あなたは消えてしまう。
客:え!?どういうことですか!?
シェ:あら、オーナーから聞いていないの?
望みが叶えば何か一部をもらうって。
今のあなたからは、もうもらえるものがないもの。
客:僕は、どうすれば?!
シェ:消えたくないなら方法は、1つあるわ。
奥に扉があるでしょ。その扉の奥にいる、
ゴルトにゲームで勝てばいいのよ。
客:ゲームって...。
シェ:さぁね、知らないわ。消えたくないなら、行ってみなさいな。
私は、これで失礼するわ。また、会えるといいわね。
客:ここまでしたのに、これで消えたくない。
これが、シェーンさんが言ってた扉か。
(se 扉の音)
ゴ:ようこそ、命の戯遊場へ。
さあさぁ、かけてくださいな。
さぁ、なにをしよ。
客:ゲームをするんじゃあないんですか?
シェーンさんが、あなたに勝てば僕は、消えずに済むって。
ゴ:あーぁ。なるほどね、じゃあ自分を取り戻すゲームをしたい訳だ。
そうだな、今回は、このゲームだ。君は、ルーレットのルールを知ってるかな?
客:いえ、まったく。
ゴ:なるほどね。なら簡単なルールで、やろうか。
このルーレットには、3色が存在する。見ての通り、白,黒,緑さ。
比率だけど白と黒は、全体の五分の二、緑は、五分の一つまり。
緑は、白と黒の半分しかないってことだね。だから、倍率の白と黒は、勝った場合掛け金の等倍。
緑は、2倍になってる。この説明で、わからないことは、あるかな?
客:大丈夫です。ありがとうございました。
ゴ:君は、今手持ちがないみたいだから、僕が貸してあげるよ。
100ポイントで君一人分だからね。じゃあ始めるね。
客:白に10。
ゴ:お、あたり。じゃあ合計110ポイントだね。
あと90ポイントがんばって。
行くよ。
客:黒に20。
ゴ:やるね。あと70だね。
行くよ
客:緑に40
ゴ:正解。君ほど運の強い人見たことないよ。
これで、+になったけど。ゲームする?
ここで増えたポイントは、そのまま、この屋形での望みに使えるんだけど。
客:どういうことですか?
ゴ:つまり僕に勝ち続ければ、君何人か分の望みが、願うことができるわけだよ。
客:すいません。ここまでで。やめておきます。
ゴ:引き際もわかってる。ほんと強い子だ、また代償にこまったら。
来てね。
客:ありがとうございました。
シェーンさん、僕勝ちました!!
シェ:あら、よかったじゃない。
おめでと。きっと勝てると思っていたわ。
これなら願い事を好きなだけできそうね。
今のあなたの望みは、何?
客:次はですね。
受:あの人シェーンさんに夢中ですね。
オ:そうだな。今回のお客様は、失うという経験がない。
だから、望みのままに。願望、本能のままに望んでしまう。
受:あの人どうなりますかね、このまま終わりますかね。
オ:どうだろうな、彼が悪魔に負けなければ。
この屋形のことに気が付けば。
受:楽しみですね。
(se 鈴音)
客:シェーンさんほかに欲しいものないですか?
シ:宝石、鞄。化粧品にディナー。私には、十分よ。
でも、大丈夫?そろそろ限界みたいよ?
客:あ、もうそんなにですか。
ゴルトさんの所に行きます。
シ:なら今回は、私もいくわ。
客:え、ありがとうございます。
いやー緊張するな。
(SE 扉の音)
ゴ:ようこそ、命の戯遊場へ。
あ、君か!また来たんだね。さぁ?何をかける?
今回は、まだ消えるまでは望んではいないみたいだね。
客:余裕を見た方が、いいかなって。
ゴ:なるほどね。
お、やりたいゲームはあるかい?
客:え?ルーレットじゃあないんですか?
ゴ:ん?あ、
知らないんだっけ、僕の所では世界各国のゲームが
できるんだ。今回のお勧めは黒ひげってゲームだね。
客:黒ひげ?
ゴ:黒ひげを知らないのかい?
樽に入れられた仲間のロープを切って助けるのいうものだよ。
世間では、黒ひげが飛ぶつまり脱出をすると負けたというのが出回っているがね。
このゲームでいいかい?
客:詳細を教えてください。
ゴ:今回使う樽は、これね。
穴は合計6つ。剣も6本。はずれの穴が1つで。
穴に剣を1本刺すと君の掛け金の2倍さし上げよう。
君は、最低でも2本刺さないと手番は、回せない。
君が、はずれの穴にさえ刺さなければ君の勝ち。
最大5本刺すことができれば君は、
掛け金の32倍を手にすることとなるどうだろう?
客:じゃあやります。
ゴ:よし、その意気だ。
さぁ、ゲームを始めよう。
客:シェーンさん、僕やりますね。
って、シェーンさんがいない。どこ行ったんだろ?
ゴ:あ、お手洗いに行くといってたよ。
さぁ、1本目どうぞ。
(SE 貯金箱にお金を貯める音)
ゴ:あーいい音だ。
僕この音好きなんだよね。
2倍。
(SE 貯金箱にお金を貯める音)
ゴ:4倍。どうする?
客:パスします。
ゴ:じゃあ、面倒だから2本同時で。
(SE 貯金箱にお金を貯める音)
ゴ:はい、君の番。
客:これで最後。
シ:痛いじゃ...ないのよ。
客:え、シェーンさん?!
なんで、。。こんなのきいてない。ゴルトどういうことだ。
なんで、シ...シェーンさんが、樽の中に。
ゴ:初めの説明で、教えてあげたじゃあないか。
仲間を助けるものだとね。君は、誤って仲間いや
最愛の人を助けようとして刺してしまった。
ただそれだけだろ?
客:ッ!!
そんなことよりシェーンさんを助けないと。
早く手当てを。
ゴ:望めば?
君自身どうなってもいいならそうすればいいと思うよ。
客:何言ってんだ。
助けろよ。
ゴ:君が、したことだろ。
責任を取りなよ。
客:...屋形。僕はどうなってもいい。
シェーンさんを、た...助けてくれ。
(SE 鈴音)
ゴ:あーぁ。やっちゃった。
シェーンいつまで、寝てるの。
シ:もう終わったのね。
じゃあこの抜け殻は、もらっていくわ。
ゴ:僕も人のこと言えないけど、
君も悪趣味だよね。魂のない亡骸に命令を与えて
こき使うなんて。
シ:私に惚れたこの子が悪いのよ。
さぁ、次の子を呼んできなさい。
客:...ワカリマシタ。